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1楼主 = =2011/1/1 16:25:00
産経新聞
【2010年日本文化部記者賞】
1 「Mother」(4~6月 日テレ 全11回 脚本?坂元裕二 演出?水田伸生、長沼誠ほか)
2 「フリーター、家を買う。」(10~12月 フジ 全10回 脚本?橋部敦子 演出?河野圭太ほか)
3 「Q10(キュート)」(10~12月 日テレ 全9回 脚本?木皿泉 演出?狩山俊輔、佐久間紀佳)
2 = =2011/1/1 16:26:00
2010年日本文化部民放の連続ドラマ のベスト3
1 「Mother」(4~6月 日テレ 全11回 脚本?坂元裕二 演出?水田伸生、長沼誠ほか)
2 「フリーター、家を買う。」(10~12月 フジ 全10回 脚本?橋部敦子 演出?河野圭太ほか)
3 「Q10(キュート)」(10~12月 日テレ 全9回 脚本?木皿泉 演出?狩山俊輔、佐久間紀佳)
白状します。「Q10」は現時点で初回しか見ていません。なのにベストかよ、と突っ込まれてもゴメンナサイと謝るしかないんですが、10月16日放送の初回(69分)を見て、こりゃ今季のベスト1だなと直感したのです。もしかしたらドラマ史に残る名作かもと。
その3日後、こんどは「フリーター、家を買う。」の初回を見て、これもかなりいいぞと確信。こちらは7話までは見ました。それでベストかよ、と再び突っ込まれてもやはり謝るしかないけれど、なにしろ拙宅の録画機器は容量が少なくて…。10~12月は見たい連ドラがやたらに多く(ほかに「流れ星」「ギルティ」「黄金の豚」「医龍3」「検事?鬼島平八郎」「SPEC」「秘密」「獣医ドリトル」「パーフェクト?リポート」と「相棒」の計12本)、とにかく録ってはすぐ見て消し、録ってはすぐ見て消しの毎日。したがって“ベストドラマ”は必然的に後回し、まとめて正月休みに…となったしだいです。逆に、1~3月は「コード?ブルー 2nd」「曲げられない女」「不毛地帯」「ブラッディ?マンデイ シーズン2」と「相棒」の5本(このうちでは菅野美穂主演「曲げられない女」が良かった)。4~6月は「Mother」のほかは「月の恋人」「臨場」「素直になれなくて」「新参者」の計5本。7~9月にいたっては「GM 踊れドクター」しか見なかった。結局、不作の年の救世主が「Mother」なのでした。
というわけで「Mother」。ストーリーは公式ホームページを参照ください。
タイトルどおり、テーマは母性。しかも「母」と「娘」、「母親同士」という、あくまでも女性たちの関係性のドラマとして構築してみせた。
さまざまな母と娘が描かれる。
主人公の松雪泰子は室蘭で鳥類の研究をしながら小学校の代用教員を務める30代半ばの未婚女性。彼女は重大な決意をする。若い母親(尾野真千子)から虐待を受けている幼女(芦田愛菜)を“誘拐”し、自分が母親になることで幼女を救おう、と。
松雪は幼い頃、実母(田中裕子)に捨てられ、施設で育った。東京の養母(高畑淳子)に引き取られ、血のつながらない妹2人(酒井若菜、倉科カナ)がいる。酒井若菜は妊娠しているが、胎児に異常が見つかる。
松雪は密かに幼女を連れて上京(途中、盗難に遭って無一文に。また、施設に立ち寄り、認知症の保母と再会)。高畑に金を借り、幼女は自分の娘だと話す。
高畑は田中裕子に、松雪とは会わないよう釘をさす。
しかし、田中は松雪と幼女に偶然のように会って何かと親切にする。やがて松雪は田中を実母と知るも、田中は重い病で余命いくばくもなかった。
幼女の実母?尾野真千子が娘を取り返しに現れる。policeも動きだし、松雪に捜査の手が…。
男性の出演者は雑誌記者の山本耕史と、あとは若い母親に幼女虐待のきっかけをつくった男程度。筆者も男だから、終始、疎外感を免れなかったが、むしろそれがよかった。“女性どうし”の話に徹したことで、“性(せい)”が削ぎ落とされ、ドラマの骨格である母という存在の“性(さが)”が鮮明に浮き彫りになった。母は哀しい。けれど強い。母はかぎりなくやさしい。母は、美しい。
そう。極め付きに美しいドラマだった。
それぞれの好演が光るが、田中裕子は彼女自身にとっても屈指の出来ではなかろうか。
「フリーター、家を買う。」は、途中まで見た限りにおいて、平成版「岸辺のアルバム」といってよさそう。主人公一家の家族構成がそうだから、ということもあるけど、どうやら家族の再生を描いている。その意味でも、脚本の橋部敦子が意識したかどうかわからないが、主婦役の浅野温子の出来でドラマの出来不出来が決まる。夫役の竹中直人もまたしかり。そして、この2人が今回、精魂込めて役にチャレンジしていることが見る者に十二分に伝わってくる。二宮和也と井川遥の好演も引き出していると思われる。
「Q10」は、心臓疾患のある男の子(佐藤健)が、女の子の人型ロボット(AKB48の前田敦子)と出会う学園もの。テーマはどうやら“命”。人間とは、生きるとは、恋するとは…そんな普遍的なテーマを、学園ものとして、いま最もフレッシュな配役で描こうという、その志にまずはホレました。佐藤健の親友役の池松壮亮も、夏にNHK名古屋が制作した戦争ドラマで初めて見て以来、いま一番の注目株。教師役の田中裕二(爆笑問題)や博士役の薬師丸ひろ子など、制作者のキャスティングセンスも相当イイ。
初回は、気付いたら「Mother」並みに涙腺グショグショ。えらいこっちゃ。
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