先月上旬に妻で女優の木村佳乃(35)の妊娠が判明した少年隊の東山紀之(44)が7日、都内で主演映画「小川の辺」(7月2日公開)の完成会見を行い、父親になる喜びを初めて語った。家族愛をテーマにした同作の公開直前に起きた東日本大震災をきっかけに、改めて人との縁を大切にしたい思いを強くしたといい、「ごくごく普通のことが本当は幸せなことで、そういうちょっとの幸せをこれから大切にしていきたい」と穏やかな笑顔で話した。
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家族愛を描いた「小川の辺」を通じて「人の出会いや縁を大切にしなきゃと思った」という東山は先月中旬、東日本大震災で被害を受けた宮城県仙台市と岩手県盛岡市をキャンペーンで訪問。被災地の人々の明るさに「勇気をもらった」という。
震災によって「目が覚めたし、自分でも気付かない感情があった」と人生観が変わったことも告白し、「ごく普通のことが実は本当は幸せなことで、そういうちょっとの幸せをこれから大切にしていきたいな、と改めて感じました」としみじみ。生まれてくる赤ちゃんを含めた自身の家族への思いを明かした。
昨年10月に結婚し、木村は現在妊娠5カ月。妊娠が公になってからこれまで一度もコメントはしていなかったが、この日、「父親になる感想は?」と聞かれ、「ありがたいです」と穏やかな笑顔。ベビー誕生を心待ちにしているようだった。
藤沢周平原作の「小川の辺」は、月兑藩した妹の夫佐久間森衛(片岡愛之助)を藩命で討たねばならなくなった海坂藩士戌井朔之助(東山)と家族を描いた物語。藤沢周平の故郷山形県各地で撮影が行われた。
夜には都内でチャリティー上映会も開催。東山は「この思いを持って再び被災された方たちに勇気を持っていただくのが自分たちの使命。皆さんのパワーを届けたい」とあいさつしていた。山形県は18日から先行公開。