Yahoo!のトップ広告やCMで「キンキカイキン!」を目にする機会が増えたが、いまIT業界がジャニーズのコンテンツでざわついている。「キンキカイキン!」はKinKi KidsのCDデビュー20周年記念イベントの一環として、Yahoo!系列のGyaO!が、KinKi KidsのMVや動画を一斉に解禁したものだ。この「キンキカイキン!」を快挙だと話すのは、音楽配信サイトを運営する企業の役員だ。
「ジャニーズ事務所は、これまでネットへの情報提供をジャニー喜多川社長の意向で一切行ってきませんでした。雑誌の表紙がAmazonなどのネットショップに載る際も、灰色で抜いてタレントを消すように各出版社へ指示を出し厳重に管理していたほどです。
過去に、スポーツ新聞が紅白などの取材の見切れでネットニュースにジャニーズタレントの顔を写してしまい、デスクがジャニーズ事務所へ年末呼び出されたこともあるほど。それくらい厳重に管理しているんです。
今回のKinKi KidsのMVの解禁に関してはかなり画期的なことで、ついにネットでもジャニーズのコンテンツが売れる時代が来ると争奪戦となっています」
このネット解禁の流れを推し進めているのは、実は次期社長なのだとか。
「過去には、ドラマの公式サイトでもジャニーズタレントは写真を掲載できませんでした。しかし、昨年ごろから公式サイトのみ情報出しがOKとなり、嵐や山下智久など主要なジャニーズタレントは公式サイトで写真を使用している。このネット解禁は、ジャニー喜多川氏の姪っ子で次期社長の藤島ジュリー景子さんが進めている」(民放関係者談)
実は一連のネット解禁は、SMAPの解散が大きく関係しているという。
「ジャニーさんとしては、ネットに情報が少しでも出るとコピーされ、瞬く間に拡散することで肝心な商品が売れなくなるという考えがありました。確かに、ジャニーズはグループ別に各レーベルに所属はしていますが、嵐など主要なアーティストは自社レーベルで囲い、莫大な収益をあげています。また、これまで宣伝はテレビと雑誌だけで上手く回っていたので、ネットは無視され続けてきたんです。
しかし、嵐や関ジャニ以降のグループが伸び悩む中で、ジュリーさんとしてはこのままではいけないと感じたのか、音楽レーベルの役員を仲介してIT企業へのアプローチを秘密裏に進めてきた。今回のKinKi Kidsの解禁も、莫大な契約料が手に人ったようで、今後もまずは金銭面で折り合いがつくメディアから、さまざまなグループを解禁していくつもりのようです。
SMAPが解散したことで年間50億円近く売上が激減する見込みのジャニーズとしては、過去のコンテンツを解禁するだけで契約料金が多額に発生するネットビジネスに興味津々のようです。今後も、かなり急ピッチで解禁が進められるようです」(民放関係者談)
また、このネット解禁に関しては、とある子会社の存在も関係してくるという。