10月25日に、東京国際映画祭のオープニング作品として上映された山田涼介主演の『鋼の錬金術師』、通称『ハガレン』。原作は『月刊少年ガンガン』で連載され、コミックス累計発行部数も6100万部を記録している人気漫画だ。
「出演者はディーン?フジオカさん、本田翼さん、松雪泰子さんら豪華俳優陣がそろっています。撮影は国内およびイタリアでも行われ、製作費は7億円にものぼるとか。世界190か国での公開も決定しています」(映画ライター)
これだけの一大プロジェクトにもかかわらず、12月1日の公開を前に、早くも暗雲が立ち込めているという。
「同じく人気漫画を実写化した『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』が興収8億円と大コケしました。同じ道をたどってしまうのではと業界内でウワサされています」(映画配給会社関係者)
なぜ、『ハガレン』は難しいと言われているのか。
「昨年6月、台本すらない企画段階で実写映画化を『サイゾー』がスッパ抜き、原作ファンの猛反発にあいました。発表前に記事が出てしまったことで、作者のコメントも間に合わずファンの反感を買ってしまったんです」(スポーツ紙記者)
さらに、作者が協力できなかったことも大きいと出版関係者は話す。
「原作の荒川弘先生は、本来ならメディアミックスに協力的な漫画家。しかし今回は、ご家庭の事情で、原作ファンに前売り券を買ってもらうためのイラストの描き下ろしなどをお願いすることができませんでした」
こうした不運は、前売り券の売れ行きに大きく影響していた。
主な前売り券販売の流通販路である『メイジャー』が配信している主要プレイガイドのリストによると、『ハガレン』の前売り券は10月23日付で計31枚。劇場販売を含まない数とはいえ、これが、いかに厳しい数字かというと、
「公開1か月前の前売り数は、生田斗真さん主演の『先生!、、、好きになってもいいですか?』、二宮和也さん主演の『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』の2作品は90枚台の成績。『ハガレン』の実に3倍です。圧倒的な原作知名度で、ジャニーズ主演作品なのに、これはマズいですよね……」(映画ライター)
そこで当初は12月1日に山田が表紙で発売されるはずだった映画雑誌を、なんと1か月前倒しの11月1日発売にするなどの策がとられたという。
「9月半ばに急に発行の前倒しが配給会社各社に通達されました。本来ならありえないことです。少しでも宣伝期間を長くするため、山田さんの事務所からお願いがあったみたいですよ」(前出?映画配給会社関係者)
いますぐチケットを買いに走らないと、『ハガレン』大ヒット錬成はならず!?