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1- 31 - = =2018/3/26 11:04:32
3/26(月) 6:10配信
4月スタートのドラマの中で、何かと注目を浴びているのは『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)ではないだろうか。4月17日放送開始となる本作は、一斉を風靡した『花より男子』(TBS系)シリーズの新章。そして主演を務めるのは、5月23日にCDデビューが決まっているKing & Princeの平野紫耀だ。
King & Princeとは、平野をはじめ、永瀬廉、高橋海人、岸優太、岩橋玄樹、神宮寺勇太の6人によるジャニーズの新グループ。もともとは平野.長瀬.高橋の“Mr.KING”と、岸.岩橋.神宮寺の“Prince”に分かれており、ジャニーズJr.時代から高い人気を誇っていたユニットだった。平野は、そんな人気新グループのセンター的ポジション。端正な顔立ちと力強いパフォーマンスとは裏腹に、ド天然なトークが魅力である。平野は、デビューと同時に大ヒットドラマ新章のヒーロー役を掴み、国民的アイドルへの階段へ足を掛けたのだ。
『花のち晴れ~花男 Next Season~』は、平野にとっての出世作になるかもしれない。また“花男”の新章ということもあり、嵐 松本潤の道明寺司とも比べられるだろう。もちろん平野と松本の間には大きなキャリアと経験の差がある。しかし、それぞれ良さがあるはずだ。では彼ら2人の演技の特徴は、どんな部分なのだろうか。
まずは、嵐 松本。『花より男子』シリーズで少女漫画の王道 ドS王子キャラを演じて一躍有名になったため、「松本潤=道明寺司」というイメージが強いが、実は松本が演じる役の幅は非常に広い。例えば、2014年の『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)では、1人の女性を人妻になっても思い続け、いつか思いが実ることを妄想しまくるショコラティエを演じた。2017年には映画『ナラタージュ』で優柔不断で自分にも他人にも優しい教師 葉山貴司役を、そして最近では、2016年から続く『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)の新シーズン『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』で、いつもふざけているようなひょうひょうとした態度でありつつも難事件を次々と解決する敏腕弁護士 深山大翔役を務めてきた。
これだけさまざまな役を演じこなす松本は職人気質。役者仲間と演技について語ったり、役について深く考えたり、徹底的に役作りをしてなりきるタイプの役者である。もちろん、道明寺司役も然り。まるで漫画から飛び出してきたかと思うほど原作に忠実であった。また、道明寺司役が特にはまり役だったのは「なんでもできる完璧人間だけれども、天然な部分もある」という素に近かったキャラクターだったからとも考えられる。
一方、平野はまた違った演技の魅力の持ち主。今回『花のち晴れ~花男 Next Season~』で平野が演じる神楽木晴は、道明寺司に憧れる学園的リーダーだが、実はメンタルが弱いヘタレ男子でもある。原作漫画を見ると、序章ではヘタレっぷりが垣間見えるシーンが多いため、コメディーになりすぎないよう平野の手腕が問われそうだ。
普段の平野は「お札になりたい」「座右の銘は“みずがめ座”」などド天然な発言を繰り返すため、演技でもコミカルになりがちかと思いきや、全くそうではない。例えば、平野が初出演?初主演となったドラマ『SHARK』(日本テレビ)。傲慢だが実は人を思いやる気持ちが強い主人公?倉田瑞希を、かなりクールに演じてくれた。いつもニコニコしている平野からは想像できない、ムスッとした表情が印象的だ。
さらに舞台『JOHNNY'S ISLAND』ではコミカルなシーンもありつつ、シリアスで熱いシーンもこなしてジャニーズJr.たちを引っ張っていた。普段のおとぼけキャラを封印して演技ができるのは、平野の強みだろう。そして、『花のち晴れ~花男 Next Season~』でもクールなシーンと笑えるシーンが混ざってくるはず。平野の得意分野とも言えそうだ。
『花のち晴れ~花男 Next Season~』の公式サイトでは、「原作のファンの方々を裏切らないよう、そして、先輩の松本潤君の名に恥じぬよう精一杯、演じたいと思います」と語っている平野。気合は十分だ。これを機に、お茶の間に彼の名前が一気に広がっていくことを願いたい。
※「高橋海人」の高は「はしごだか」が正式表記
- 97 - = =2018/4/18 23:29:06
2018.04.18
杉咲花が主演を務める連続テレビドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系)の初回が17日に放送された。タイトルでわかる通り、2005年と07年に放送され、08年には映画化もされた『花より男子』(花男)シリーズの続編という位置付け。道明寺司(松本潤)率いる「F4」が卒業して10年後の英徳学園を舞台に、新世代のキャラクターが繰り広げる「痛快青春ラブコメディー」を描くという触れ込みだ。
かつての『花より男子』は、1期目が全話平均視聴率19.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、2期目はさらに上昇して同21.6%を記録した大人気シリーズだっただけに、TBSも今作には並々ならぬ期待をかけていたに違いない。だが、ふたを開けてみれば初回視聴率は7.4%と惨敗に終わった。話題になったのは、「回想シーンで松本潤が登場したらTwitterがつながりにくくなった」ということくらい(後にTwitter社より本件とは無関係と発表された)。裏を返せば、それ以外には特筆すべき要素がなかったとも言える。
そう断言すると、もはや書くこともなくなってしまうので、絶対に中年男性をターゲットにしていないであろう『花のち晴れ』について、あえておじさんの目から見た感想なりツッコミなりを書いてみたい。
まず、主演の杉咲花は悪くない。ある程度しっかり者で、そこそこ気が強く、正義感の強い高校生役をしっかり演じている。これがその辺のアイドルやモデル上がりの女優もどきだったら目も当てられなかったところだ。また、杉咲の婚約者?馳天馬を演じる中川大志も、さわやかなイケメンぶりとすらりとしたたたずまい、風格さえ感じさせる存在感が強烈な印象を残す。貫禄がありすぎて、高校生役の中で1人だけ浮いているほどだ。
一方、馳のライバル役となる財閥の御曹司?神楽木晴を演じるKing&Princeの平野紫耀はかなりひどい。ジャニーズタレントだからダメだと決め付けるつもりはないが、表情も声も一本調子の棒演技、しかも声がカスカスで聞き取りにくい。「学園の品格を守る」と言っている割に、育ちが悪そうで全然品格がないのも気になる。ともに白いタキシードをまとった平野と中川が杉咲をはさんでにらみ合うラストシーンでは、中川と平野の格の差が画面からナチュラルに伝わってくるようでかわいそうになったほどだ。
神楽木率いる「C5」の他のメンバーもいまひとつだ。紅一点の真矢愛莉(今田美桜)はウザイだけでかわいくないし、成宮一茶(鈴木仁)や栄美杉丸(中田圭祐)に至っては、存在感がなさすぎてモブキャラと化している。唯一、濱田龍臣演じる平海斗だけが安心して見ていられる。むしろ、濱田が中川のライバル役を演じてくれたほうが納得できた。
ひどいと言えば、杉咲の母親を演じる菊池桃子もかなりダメダメである。社長夫人から貧乏生活に落ちぶれたという設定だが、まったく役を演じられていない。アイドル時代の菊池を知っている世代から見れば納得のダメっぷりではあるのだが、連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)で上品な母親役を演じている原田知世とは雲泥の差である。
脚本もおかしな点はいろいろあるが、こういうドラマはいちいちあら探しをする類いのものでもないので、「そういうもんだ」と思えばさほど気にはならない。ただ、お金持ちの子女ばかりが通う高校なのに、主人公の父親が経営する会社の倒産情報がまったく知られていないという設定は不自然すぎた。中高生が見るドラマだからと、制作側も細かいことは気にしていないのだろう。
もうひとつ気になったのは、宇多田ヒカルが本作のために書き下ろしたという曲の使い方だ。曲はいいと思うのだが、流れる場面やタイミングがまったく合っていないために、「無駄遣い」になっている。
初回で予想以上の低視聴率をたたき出しただけに、TBSもなんらかの対策を考えずにはいられないはずだ。若手が多いだけに、キャストのリアルな成長とともにドラマも盛り上がってくる可能性は大いにある。今後の展開を見守りたい。
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