- 15208 - = =2018/11/27 19:31:57
11/27(火) 14:10配信
スーパアイドルグループ、嵐のインタビュー記事を特別公開! 嵐を語るだけで、そこには愛と優しさが溢れ、言葉によって彼らのユートピアが綴られていく。彼らと同じ時代を生きているとき、私たちは、“嵐という奇跡”の目撃者になる――。
「今、心の中に湧き上がる感情は、まず“驚き“と“嬉しさ“。それにファンの皆さんとスタッフとメンバーへの“感謝“。その3つですね」(櫻井さん)
1999年11月3日にデビューした嵐は、間もなく“20周年イヤー“に突人する。あらためてそれについての感想を聞くと、櫻井さんは冒頭のようなコメントをした。
「20周年を目標として日々やってきたわけではなくて、今日とか明日の積み重ねでしかないから。まぁ、よくこんなに長く続けられたな、という驚きがまずあります。でも、“20年”という年月自体には、特に思い人れはない(笑)。ただ、僕らが子どものときのアイドルグループって、華々しく活躍する期間は短くて、10代でデビューしても、20代の中頃にはもう解散している事が多かったと思うんです。だから、自分たちが40手前までできているなんて想像してなかったし、想像してなかったからこそ嬉しいですし、その一方で、5人だけじゃ何もできなかったという思いもある。だから、驚きと嬉しさと感謝なんです。
ここまで続けてこられた理由? それは、“この人たちだったから”だと思いますよ。横にいるのが、隣にいるのが、この人たちだったというのが大きいと思う。当時のJr.で特別に仲よかった5人が集まったわけじゃなく、無作為に、嵐になるために急遽、この5人になっただけだったから。続けてこられたのは、ひとえにメンバーの人柄あってこそ。それはもう奇跡ですよね、本当に。だって、もし学校で同じクラスだったら、同じグループにいないと思いますもん。そんな人たちが、お互いに尊重しあいながら、よくやってきたと思いますよ」(櫻井さん)
人間の力の及ばない、超自然現象のことを人は“奇跡”と呼ぶ。浮き沈みの激しいエンタテインメントの世界で、デビューから変わらぬメンバーで、歌、ダンス、バラエティ、芝居、キャスターなど、様々なジャンルに進出し、目覚ましい活躍を見せている彼らの存在はまさに奇跡だけれど、その“奇跡“は、「たまたま5人に才能があって、それぞれ性格も良くて、相性も良かった」から生まれたわけではない。二宮さんは、長く続けられた理由について、「う~ん……」と、随分長く考え込んだあと、こんな風に答えた。
「わからない(笑)。きっと10周年のときもこの質問をされていると思うんだけど、全然覚えてない。……どこかのタイミングで、このメンバーでやっていけるって実感したようなことって、実はなくて……。だってこの世の中、いつ何時、何が起こるかわからないじゃないですか。本当にラッキーなことに、誰が病気やケガをすることなく、この5人でやってこられたのは、メンバーのおかげって思うくらい(笑)。その原動力はもちろん、支えてくれているファンの皆さんや、スタッフのおかげだと思っているんだけど。
変化があったな、と少し感じたのは、ライヴの追加公演が決まったり、CDのセールスが伸びてきたときかな。明らかに周りの対応が変わり始めて、何をやっても話題になってしまうようになったことで、自分たちの“意識“は変わったと思います。だからといって、自分たち自身が変わることはない、と僕は思っているし、そのマインドをお互いに言わないまでも共有できていることが、長く続けられることにつながっているんじゃないかな。こういうふうに言ってしまうと、“生活が仕事ばっかり!”って思われるかもしれないよね。でも、僕らの生活は仕事ばっかりなんですよ(笑)。みんなの期待に応えつつ、僕らも楽しんで20周年を迎えることが、僕らの務めだし、僕らの楽しみであり、すべてなんだと思います」(二宮さん)
バンドのように、自分達の意思で組んだグループの場合、その“意思“にズレが生じてくると、グループを継続することが困難になったりする。でも、嵐の場合、偶然に集められたメンバーが、必死に”嵐とは?”と自問自答し、壁にぶつかり、それを乗り越えて今がある。二宮さんに、「聴いている音楽は、10代、20代、30代でどう変化しましたか?」と訊ねたとき、彼は、「いつの年代も好きな音楽ジャンルは嵐だよ(笑)。だって、それしか考えてないから」とさらりと答えた。
「出演作で嵐が楽曲提供していないときは、その主題歌とか挿人歌を聴いたりするけど、基本的には仕事に関わるもの以外はあまり聴いていないんだよね。事務所の他のグループの曲もあまり耳にすることはない。だから、嵐! ……なんだけど、嵐もこの20年でいろいろな楽曲を提供してもらってるじゃないですか。それが、超一流で、そのときの流行に関する匠が作家陣だから、とてつもなくいい楽曲を聴いたり歌ったりする機会に恵まれているな、っていう実感はあります。ソロ曲の制作の時も、自分は作家ではないから、0から1を作り出すことはできないんだけど、1あるものは100でも1000でもふくらませることは得意な方だと思っていて。毎回、詞を書いたりアレンジをしたりっていう一番おいしい作業をいただくことができて。それが、本当に楽しいんだよね(笑)」(二宮さん)
松本さんは、「メンバーを褒めちぎってください」というお題に答えているとき、結果として、5人の役割分担がきちんとできていることを強調していた。長い付き合いの中で培った5人のバランスが、今の嵐を支えているとーー。
「リーダーのいいところは、“何も言わない”ところじゃないかな(笑)。思うところはたくさんあるだろうけど、それでもずっと言わないというスタンスでやり続ける。とくにパフォーマンス上はメインで歌うところも多いんだけど、文句も何も言わずに、淡々とやる。
翔くんは、言動に品がある。いつもきちんとリスクヘッジを考えていて、“こういうときはこう見えるんじゃない?”とか、受け手の気持ちを含めて考える……というか、あれは“感じる”に近いんじゃないかな。ニュースキャスターもやっていて、情報にも精通しているから、言葉一つとっても、繊細に、慎重に選んでる感じがする。もし、嵐というグループがちょっと品あるように見えてるとしたら、それはひとえに翔くんのおかげだと思う。
相葉ちゃんは……、なんかよく“嵐って楽しそう”とか“仲よさそう”って言われるけど、実際は、もの作っているときや疲れてるときはピリつくときもあるわけで。でも、相葉くんがいることによって、現場の雰囲気が明るくなったりとか、和んだりとか。そこはすごく助けられてますね。
ニノは……、なんだろうね。“即興性”みたいなことを生み出すことの上手さっていうか。俺らの中で一番視点が違うというか。一つことをやろうとしたときに、違う角度の目線をすごく持ってる人。何かをやるとき、嵐が多角的な感じに見えるのは、彼の切り込み方のおかげもあるんじゃない?
そんな中、僕自身の役割としては、4人と一緒にいることによって、“旗立てる”っていうか、“今回何やろう?”ってなったときに、“ここからここでやろうか”みたいなことを決める役回りなのかな。決めるというか、イメージとか意見を出す、みたいな。いつも開口一番“どうする?”って言ってるのが自分(笑)。それは、何年もかけて成立したバランスなんじゃないかなぁ。あくまで結果論だけどね」(松本さん)?
そんな松本さんのことを、“探究心がすごい”と褒めていたのが大野さんだ。
「松潤は、ライヴのクオリティを常に追求しているところがすごい。クオリティを上げるってことに対しては、一切妥協しないんだよね。ツアーが始まったからといって、そこで終わりじゃなくて、ツアーの中でもどんどんクオリティを上げることにこだわってる。最後まで“もっとこうやればこうなる”って言いながらやってる。その追求心がすごいなと思う。
ニノは、そうだねぇ~。結構コンスタントに芝居やってるじゃない? 芝居ってソロの仕事だし、待ち時間も長いし、結構大変だと思うんだけど、5人で集まったときに、“今撮影中”っていうのを見せないね(笑)! 気づいたらたくさんやってて、“すごいな”って思う。“大変だ!”とか“疲れた”とか一切言わないし、愚痴とか不満とか聞いたことがない。だいたい、よその現場の話をしないし。いつの間にか、すごくいっぱい仕事してるのがすごい(笑)。
翔ちゃんは、周りをすごく見てるよね。常に全体を見てる。何か発言するときも、言葉をすごく選んでいるし、こう言ったらどの人がどういう気持ちになるか常に考えてる。言葉をすごく大事にしているし、言葉を通じて大事なことを伝えようとしているのがわかる。言葉を通じて伝えたいことがちゃんとある人。それって実はすごいことじゃない?
相葉ちゃんは、4人がちょっと疲れてる空気のときに、相葉ちゃんの一言で、その空気が変わることが結構多いの。収録が深夜まで続いたときとか、ポロって言った一言が面白かったりして、ポーンと空気が変わる。天然っぽく見えるし、もちろん天然な部分も多いけど(笑)、ああ見えて気遣いだから。こっちが余裕なさそうにしてるときなんかでも、ちゃんと話しかけてくれる。それって、勇気がいることだと思うし、俺なんかはできないから……。優しさの塊だよね」(大野さん)
(前編ここまで)
- 15209 - = =2018/11/27 19:48:50
11/27(火) 20:10配信
スーパアイドルグループ、嵐のインタビュー記事を特別公開! 嵐を語るだけで、そこには愛と優しさが溢れ、言葉によって彼らのユートピアが綴られていく。彼らと同じ時代を生きているとき、私たちは、“嵐という奇跡”の目撃者になる――。
大野さんに、あのしみじみとした声で、”優しさの塊“と評された相葉さんは、「青春ブギ」という曲で、二宮さんを引きこもりに、松本さんをドMに、などメンバーの”学生キャラ”をプロデュースしていた。
「『青春ブギ』で、それぞれのメンバーの特徴を考えるの、楽しかったよ。設定をつけようってことになったとき、まぁ『青春ブギ』はパブリックイメージをわかりやすく表現した感じになったけど。
松潤はストイックだから。ストイックゆえにドMな部分ってあるじゃない? パブリックイメージの松潤って、強い、尖ったイメージがあるかもしれないけど、実際は逆かなーと思う。俺はね。一緒にいるとすごく優しいから。本当によく細かいところまで気がつくしね。
(『青春ブギ』で)引きこもりのニノ? あはは。ニノとは、付き合いがいちばん長いんですよ。Jr.のときから行き帰りも総武線で一緒だったし、いろんな話をしたし。家に行ったこともあるし、ニノがウチに来たこともある。ホント何も気を遣わず一緒にいられる数少ない存在。もう、ニノ以外いないんじゃないかな、そんな人っていうぐらい……僕の中では。……っていう感じかなぁ。今でもご飯食べに行ったりするし。気にかけてくれるし、こっちも気にかけるし。普通に連絡もくるし。正月とかも、“家でご飯食べよう“ってタコ焼き食べたりしたこともある(笑)。
リーダーは、リーダーにしかできないことをたくさん持ってますよね。ダンスも歌もバラエティも。あとは絵とか芸術とか、アーティストの部分と釣りと……。釣りは、何時間でも飽きずにできるし。あんなにいろんな才能があるのに、バラエティの月兑力感がすごかったり……。ある意味ぶっ飛んでる人。
翔くんは、すごく面倒見がいいです。自分の知っている情報を事細かに教えてくれたりもするし、わかりやすくね。勉強ができるし、ふざけることもするし(笑)。振り幅は広いかな。皆さんが知っているような、知的なイメージだけじゃなく、何よりも、優しいよね。二人でご飯食べに行ったとき、あとでお土産くれたりする。気遣いの人だし、大人。基本的にメンバーはみんな優しい。世の中には、きつい性格の人って結構いると思うんだ。とくに芸能界って、競争しなきゃいけない部分もあるし……。でも、不思議とそういう人が、嵐のメンバーには一人もいないんだよね」(相葉さん)
個性も才能もバラバラな5人に共通するのは、“優しさ“だと相葉さん。確かに、5人がいる風景には、目には見えないところでの、優しさや思いやりが空気になって漂っている感じがする。とりわけ彼らが情熱を注ぐ“ライヴ“では、その優しさや愛情や友情が、音になって、動きになって、光になって輝く。何万人ものオーディエンスを、美しい音と光で包み込む。だから、そこに足を運べば、誰もが幸福を実感できるのだ。
松本さんがストイックなことは誰もが認めるところだが、ライヴの演出を担当する松本さんは、文句も言わずに自分についてきてくれるメンバーに、心から感謝していた。
「最近のツアーでいうと、ツアー始まってからの前半戦だと、本人の直しじゃなく、照明とか、移動のタイミングとか、そういうステージングの直しが多かったんです。リハーサルでステージングを修正するときって、本人がいなくてもできるんですよ。でも、いてくれた方がやっぱり細かく作れる。1日目が終わって、2日目の公演前とかに、まるまるワンステージ、通しでリハーサルをやったこともあって、他の仕事もあるから、メンバー的には大変な作業だと思うんだけど、ちゃんと一緒にやってくれる。そういうところは有り難いし、いつもすごく感謝しています」(松本さん)
嵐の5人のプロ意識の高さについては、二宮さんもこんなことを言っていた。
「10代からずっとこの仕事をやっていて、何がよかったっていうと、自分を含めてメンバーが一度も大きな病気になったり、大きなケガをしたり、ってことが全くなかったこと。こういう仕事をやっている限り、番組やライヴの最中に事故が起きて、っていうハプニングは避けられないけど、それも大きなことは起きたことがないのは奇跡だよね。けっこう危ないこともやってると思うから。それに、身体って自己管理がすべてじゃないですか。自分の身体のことは、自分で守らないといけない。その点、嵐のメンバーはみんなストイックにやっていると思いますよ。自分に関しては食事の管理はずさんだし、ジムにも通っていないけど、ゲームがあれば健康っていう身体だから(笑)。
僕は、この仕事をしているんだったら“絶対に現場を止めるな!“って思っているんです。映画やドラマの撮影で、遅刻なんかが原因で、現場が止まってしまうことなんかを経験すると、やっぱり、心の中で“なにやってんだか“って思っちゃう。だから、自分はそういうことは絶対にしない。特に嵐としての仕事は、メンバーにも迷惑かけちゃうしね。きっと他の4人も同じことを考えて、身体の管理をしてくれているんじゃないかな」(二宮さん)
20周年イヤーを目前にして、“あらためてメンバーに対して感謝の気持ちを伝えてください“とお願いした。すると、5人が5人とも、「みんなには感謝しかない」と言った。「ありがとうしか言えない」と――。そんな中、4人に具体的な感謝を述べてくれたのが大野さんだ。
「松潤とは、二人で会って話すことが俺の中では一番多かったかな。その時々で仕事のこととかいろいろ話して、自分の中で助けられたこともあったから。
翔くんはもう、デビュー当時から感謝しかないね。俺が一番年上なんだけど、引っ張ることができないから。それをなにも言わず察知してくれて、いまだにそう……(笑)。
ニノは、本当にずっと変わらないから。見た目とかも全部。やっぱりそういう人が一人いると、安心感がある! あのね、9年目ぐらいからかな? ずっと夢の中にいるみたいな感じなんだよね。大勢のお客さんの前でライヴをやれることも、バラエティとか、ドラマとか映画とか、いろんなところで注目されることも。何もかも、いまだに実感がなくて、どこかフワフワしてる(笑)。もちろん、一つ一つの仕事に対する責任は感じてるし、期待にも応えたいけど、だからといって気負ったり、背伸びしたりする必要もないなって思っていて……。昔に比べたらいい意味で焦らなくなったけど、たまに“これは覚悟してかからないとダメかな“みたいに、ちょっと気持ちがギュッと縮こまりそうになるときがあって、そういうときにニノを見ると、勝手に安心する(笑)。
相葉ちゃんは、気遣いに感謝だね。あんなに優しい人、いないと思うもん」(大野さん)
「ほんとに……同じ経験を、思春期、青春期過ごして、ほんと特別な存在だからなぁ。感謝しかないですよ……日々。だって続けるのは難しいから、新しいことを挑戦するより、続けていけるっていうほうが、難しいことだと思うから、ちゃんと続けられているというのは、やっぱりメンバーにも僕は恵まれたし、スタッフにも、お客さんにも。一番はお客さんなんだけど。ホント、全てに感謝しかないですね」(相葉さん)
「メンバーには“ありがとうございます”としか言えないよ。恥ずかしいからじゃなくて、この一言しか思いつかない。だって、たとえば同じ会社で 20年勤続っていったらベテランクラスになるだろうし、ましてやずっと同期が自分と同じ部署にいることなんてないでしょ? 嵐はそういうことなんですよ。変わらないメンバーでずっとやっていられること自体が奇跡的なんだって」(二宮さん)
もうすぐ、嵐史上最大のライヴツアーが始まる。5人の嵐の魅力が爆発するのは、何と言ってもライヴである。歌とダンスで、メンバー5人と何万人もの観客が心を一つにしていくその瞬間、誰もが幸福を実感し、感謝することだろう。嵐と同じ時代に生まれ、彼らが生み出す音楽に共鳴し、共振し、共感できる奇跡に。嵐と出会えた、その美しすぎる奇跡に。
- 15254 - = =2018/11/28 8:22:13
11/28(水) 6:12配信
今年の映画賞レースの幕開けとなる「第43回報知映画賞」の各賞が27日、発表された。助演男優賞は「検察側の罪人」(原田眞人監督)で事務所先輩の木村拓哉(46)と対峙(たいじ)する検事役に挑んだ二宮和也(35)が初受賞した。
どこか現実味がないように、二宮は自身の名前が人った受賞者のリストを見つめた。43年の報知映画賞の歴史でジャニーズ勢の受賞は2人目。14年に「永遠の0」で主演男優賞を受賞したV6 岡田准一(38)以来だ。「驚きましたね。リアルなところ、読者投票を含めて、ノミネートに押し上げてもらった感じがあった。それだけで、ある種の満足感があって、受賞までは見えていなかった」と喜びをかみ締めた。
演じたのは、新人検事?沖野啓一郎。最大の見せ場となった取り調べのシーンでは、23年前の殺人を恍惚(こうこつ)の表情で打ち明けた被疑者?松倉(酒向芳)を激しく罵倒。迫真の演技は、多くの観客に恐怖心を植え付けた。
「そのへんで首つってくれる?」―。松倉に向けた強烈な一言は、自らアドリブで加えたセリフだ。「次の日が、ほとんどしゃべらないシーンが組まれていた。ってことは、今日は喉を使い切っていいんだろうな、と」。ギア全開で、松倉に迫った。「『怖かった』『嫌だった』とか言われて、ああ、ちゃんと刺さったんだな、と。でも、例えば乱闘シーンでも、殴られる人間が殴る人の力量を決める。吹っ飛ぶのか、吹っ飛ばないのか。相手方ありき。だからこそ、本当に酒向さんのお陰。あの人なしでは語れない」と感謝の念は強い。
今作では願ってもなかった“夢”が実現した。大先輩?木村拓哉との初共演だ。「(来年5月から新元号になると)ニュースで聞いたとき、もう平成が終わるんだって、すごく感じた。そのときに、やっぱり平成のうちに平成の大スターと、共演をしたいと思った。大スターって誰だろうってなったら…」。事務所に直訴した同じタイミングで実際に共演することを聞かされた。
現場では木村のオーラに圧倒されながら、一挙手一投足を見逃すまいと貴重な日々を楽しんだ。「何よりも主演あっての助演。その助演で、こうやって選んでもらえた。ちょっとは主演さんの助けにはなった、作品の一助にはなれたのかな。こういうものを頂けると、また、この作品を触ってもらえる機会にもなる。また見てみようと思う人がいると思うと。ちゃんと次も映画に出て頑張ってやらなきゃなって、すごく思います」。助演男優賞は、憧れのスターと一つの作品を作り上げ、しっかりと支えた確かな証しだ。(畑中 祐司)
◆二宮 和也(にのみや かずなり)1983年6月17日、東京都生まれ。35歳。96年にジャニーズ事務所人所。99年に嵐としてシングル「A.RA.SHI」でデビュー。2006年にTBS系「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」(クリント イーストウッド監督)でハリウッド映画初出演。「母と暮せば」(15年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞など受賞。
◆「検察側の罪人」 都内で発生した強盗殺人の被疑者の1人に、過去の未解決事件の重要参考人が挙がり、エリート検事?最上(木村)が執拗(しつよう)に追いつめる。最上を師と仰ぐ沖野(二宮)は取り調べを担当する中で次第に最上の捜査方針に疑問を抱き、互いの正義を懸けて2人が対立していく。
▽助演男優賞 成田、松坂、新井、太賀らの名前が挙がる大混戦の末、二宮が過半数。「台詞(せりふ)、表情、所作、存在感。その全てが胸に深く刻まれる」(見城)、「主演の木村拓哉さんを陰で支えつつ、未熟さを体現していた」(荒木)