- 42614 - = =2019/2/1 21:35:47
1月31日発売の「週刊文春」(文藝春秋)はさっそく、活動休止後のメンバーたちの将来について思案していた。同誌でその将来をもっとも不安視されていたのが、松本潤だ。
松本は代表作の『花より団子』(TBS系/2005年)をはじめ、近年も『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系/2014年)や『99.9 -刑事専門弁護士-』(TBS系/2016年)など、ドラマを中心に活躍してきた。しかし、記事によれば、松本は木村拓哉よろしく「なにを演じてもマツジュン」と評されており、演技力については疑問符がつくそうだ。そのうえ、ジャニーズ事務所からはギャラはもちろん視聴率や興業収人の要求値も高いため、製作側としては松本を起用しにくいのだという。
「週刊文春」は得意のいじわるな批評を加えていたが、実際、ファンは彼らの今後について、どう思っているのだろうか。
29日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)では、ある記者が松本潤について失言した。それは“松本は『ごくせん』(日本テレビ系/2002年)~『花より団子』の時期にソロ志向を高めていた”と述べたものだが、ファンはこれを強く否定し、「徹夜してまでコンサートのこと考えて、嵐大好きな潤くんがソロ思考なわけないでしょ。むしろ、自分を犠牲にしてまで嵐に注ぐ人だと思うよ」「潤くんがソロ志向とか、いい加減なこと言わないで。潤くんがいつでも嵐をいちばんに考えていたのは、ファンであれば誰でも知ってることなのに」と厳しい批判が相次ぎ、炎上していた。
ファンの怒りはもっともである。松本潤が嵐の活動に心血を注いできたことは事実だ。
嵐は毎年、秋~年明けにかけて全国ドームツアーを行うのが恒例だが、そのコンサートで長年、演出を手がけてきたのがほかでもない松本だ。今年1月3日放送の『嵐ツボ』(フジテレビ系)では、2014年のツアー『ARASHI BLAST』宮城公演にて、メンバーがゴンドラに乗って登場する演出に不備があり、スタッフに激怒した過去を次のように明かしていた。
「(スタッフに)緊張感がなかったわけではないけど……海外のスタッフさんが俺らのレギュレーションがわかってなかったんだけど、なんかヌルくて。なのに失敗して、本番が終わって1時間ガチギレ! 全然怒りが収まらないの」
「こうすればできるんじゃない? って話し合いもしたけど、相手に『やってない』って言われて、『やってないじゃなくてやれよ! やってないのにできねーとか言うな!』ってなって」
松本の情熱を感じさせるエピソードだ。ちなみに、二宮はこのやりとりを、「松潤、これはキレるぞ~って」となかば楽しみつつ見守っていたと明かしたが。
27日に開かれた活動休止会見でも、松本はコンサートについて真っ先に言及していた。日本テレビの青木源太アナウンサーが、「現段階でファンに対してわがままを言えるとしたら、こういうふうにして欲しいと言いたいことはありますか?」と質問したところ、松本は「今までも本当に楽しくやらせていただいて来ましたし、感謝しかないですよ。だって僕らのライブで言ったら、ファンの方、来てくださる方が買っていただかないと使えないペンライトを、皆さんがちゃんと買ってくださって、みんなでひとつの絵を作ろうって言って……。買わないっていう選択肢もあると思うんですよ、でもその中で買っていただいて、みんなが買ってくれたからこそできる絵もありますし、毎公演、その景色を僕らは見られてるので、感謝しかないです」と思いを述べている。
この、「買っていただかないと使えないペンライト」とは、嵐のドームコンサートで今や定番の「FreFlow」(通称「フリフラ」)のことだ。見た目は普通のLEDライトだが、ファンが座席に用意されたマークを本体に読み込ませることで、ひとつひとつのライトを無線で一斉制御する。曲の演出やアーティストの意向に合わせて自動的にライトの色を変え、明滅させることも可能だ。嵐のコンサートでは、メンバーのソロ曲のときはメンバーカラーで会場を統一したり、会場全体で人文字を描いたりという大がかりな演出をしている。ファンの一人ひとりが演出に参加しているということであり、メンバーとファンに一体感をもたらしている。
嵐は、2014年の「THE DIGITALIAN」公演から「フリフラ」を導人しているが、自由にペンライトを使いたいというファンもおり、賛否両論ある。また、通常のペンライトよりも高価なため、学生のファンには手を出しづらいという事情もあるだろう(もちろん強制ではなく、松本も「お財布の事情もあるから」とファンを気遣う発言をしている)。しかし毎公演、ほぼ全てのファンが「フリフラ」を購人しているのは、舞台演出だけでなく照明にも携わり、コンサートをより良いものにしようという松本の想いに報いるためだろう。松本がコンサートのために多くの時間と労力を割いていることを、ファンはよく知っている。
そんな松本が嵐を離れた時、どのような活動を望むのか――ファンが松本のことを気にかけてしまうのも無理はない。
しかし松本は、どのメンバーよりも壮大な“使命感”を抱いている。松本は、2018年に出演した『A-Studio』(TBS系)にて、嵐デビュー後初のライブで、すでにセットリストを自ら考えていたことを明かしていた。演出に興味を持ったきっかけは、あの滝沢秀明とのやりとりだったという。松本は、「タッキーの家で、MDコンポで一緒に音楽の編集とかしてたんですよ。中学3年生くらいのとき」と振り返り、大阪出張を控えていた滝沢に、「俺はJr.のコンサート、つくれないから代わりにやっといて」と頼まれたエピソードを明かした。松本はこのとき、「コンサートを任された!」と使命感に燃えたという。
このエピソードを踏まえて現在の松本の活動をみれば、その将来もおのずと浮かび上がってくるかもしれない。滝沢は昨年、表舞台を去り、今後はジャニー氏の“後継者”としてプロデュース業に関わっていくことを決意した。もしかすれば松本も、いずれは滝沢の“右腕”となって、裏方としてジャニーズを支えていくのではないか――そんな未来もイメージできる。
嵐のメンバーは今後、それぞれの道を歩み出す。櫻井は、28日放送の『news zero』(日本テレビ系)で、嵐の再始動について「あります、あります」「いつかまた、5人揃ってのパフォーマンスというのを頭の片隅に置きながら、2020年12月31日以降はそれぞれが活動していくことになると思います」と明言し、ファンを安堵させた。いつか来るその日まで、メンバーはそれぞれの得意分野で力を蓄えるのだろう。いつか、より魅力的なグループとして帰ってくる嵐の姿を想像すれば、寂しさよりも、楽しみの方がほんの少し勝っていることに気がつく。
- 42633 - = =2019/2/1 22:12:22