放送芸能部の記者が独断で今期のドラマを採点する、恒例の「東京新聞ドラマランキング」をお送りします。全放送局で現在放送中のドラマの中から、30-40代のデスク、記者計7人が上位3本を挙げ、1位3点、2位2点、3位1点として集計。結果は別表の通りで、フジテレビの2作品が僅差(きんさ)で1位と2位を分け合い、3位にはWOWOWのドラマが人りました。今後の視聴のご参考になれば幸いです。
1 位
鈴 先の展開が一番気になるのが「CHANGE」だった。
近 妙な決めぜりふもなく、いつもの“キムタクドラマ”っぽくない。脇を固めるベテラン陣が今後、どう絡んでくるのか楽しみ。
信 現実ではあり得ない設定が多いが、政治コメディーとして十分楽しめる。10%台の支持率にあえぐ内閣は、現実と重なり合う。大幅にスタートが遅れたけれど、結果としてタイミングがばっちりだった。
食 キリッと仕事をさばく女性像は深津絵里の得意とするところ。阿部寛演じる選挙プランナーも豪快で面白い。ただ、政治の世界を「いかにも」っぽく作ろうとする作為も感じられた。
小 事前の宣伝が少なかったように思う。ベールに包んで話題性を高めようとの局側の戦略だろうが、絶対に視聴率を取らなければならない危機感も透けて見えたね。
2、3位
信 「ラスト?フレンズ」は現代的なテーマを扱っている点が評価できる。何よりも上野樹里が素晴らしい。髪を短く刈り込み、従来のイメージを一新させた。女優としての新境地を開いたかのよう。
食 それぞれが意図的に、あるいは無意識的に自分の役目を演じていて心地よい。野島伸司ドラマをほうふつとさせるタブー感が、見る者をじりじりと引き寄せる。
宮 主人公たちが暮らすシェアハウスの穏やかさと、外の現実の残酷さの対比が鮮やか。
井 視聴率がいいけれど、若者がこれをある種の共感、リアリティーを持って見ているとしたら、今の社会は相当病んでいることになる。テレビの前で、いろいろ考えてしまう。
近 久々に次回を楽しみにできるのが三位の「パンドラ」。テンポの良い展開に加え、CMもないので引き込まれる。
宮 クオリティーの高さは断トツ。人間のエゴや医学の矛盾をこれでもかと見せつける。予算、人材の問題ではなく、商業的な理由でこういうドラマは作れないというのなら、地上波民放の敗北宣言だ。
井 「ホカベン」は、ほのぼのとしたタイトルと違い、扱うテーマは多重債務や少年法の壁など硬派。原作がいいのだろうが…。
近 「Around40」は、専業主婦とかキャリア女性とか、キャラクターの描き方がみなステレオタイプ。突っ込みどころも満載だが、なぜか毎回見てしまう。
小 「7人の女弁護士」の釈由美子は「黒革の手帖」のころに比べて格段に演技が上達した。「相棒」といい、テレ朝はシリーズドラマをつくるのが上手だ。
信 「ROOKIES」に登場する生徒たちはとても高校生には見えないけれど、その誇張ぶりが学園ドラマとしての面白さを増している、ともいえる。
食 「おせん」は、古き良き生活を貫く姿が魅力的。時代が求めるところかも。
鈴 今期は、毎週載せている視聴率ランキングに複数のドラマがランクインすることが多い。
小 民放としては、NHKの大河が好調なのも気になるだろうね。
信 熱血学園ドラマがそろったが、自己の利益を顧みずに戦う先生は見ていて気持ちいい。現実の世界ではめったに見かけられなくなったからこそ新鮮に映るのだろう。
食 それと、大半のドラマの根底に「挫折からの再生」があるように思う。時代の空気を反映しているのだろうか。
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