King & Prince 高橋海人×神宮寺勇太×岩橋玄樹、トリプル主演ドラマで持ち味発揮なるか?
King & Princeの高橋海人、神宮寺勇太、岩橋玄樹の3人がトリプル主演を務める連続ドラマ『部活、好きじゃなきゃダメですか?』が10月22日から日本テレビの深夜ドラマ?シンドラ枠でスタートする。主題歌はKing & Princeの2ndシングル「Memorial」に決定、さらにSixTONESの森本慎太郎が3人の先輩役として出演することも発表され、キンプリファンやジャニーズファンにはこの秋の大きな楽しみになりそうだ。
5月に発売されたデビューシングル『シンデレラガール』は大ヒット、初のコンサートツアーを無事に完走、と新人アイドルグループとしては申し分ないほど好調なKing & Prince。デビュー以来さらに活動の場を広げ、メンバーそれぞれが映像作品に出演するなど俳優としても順調に走り出している。
11月は平野紫耀の主演映画『ういらぶ。』、12月は岸優太の出演映画『ニセコイ』、そして来年には永瀬廉の主演映画『うちの執事が言うことには』(神宮寺勇太も出演)の劇場公開が決定しており、また、12月から舞台『JOHNNY'S King & Prince IsLAND』がおよそ2か月に渡って上演される。この秋から年明けまでメンバーの俳優としての顔を見られる機会が途切れず続くことになるが、平野、岸、永瀬の映画の公開前に放送されるのが高橋、神宮寺、岩橋のドラマ『部活、好きじゃなきゃダメですか?』だ。
原作はいづみかつきの同名コミックで、高橋、神宮寺、岩橋の3人はサッカー部に所属する高校2年生を演じる。原作では高橋が演じる西野も岩橋が演じる大山も、運動神経抜群だがサッカー部に人っているのは女子にモテたいからで、強面の顧問に怯え、部活をどうにかしてサボれないかと常に考えている。そんな2人とは違い、神宮寺が演じる窪田は練習も真面目に参加するサッカー好き。だが、一生懸命練習しているのに西野と大山にはサッカーで敵わないという設定になっている。
先日解禁された予告動画を観ると「部活に青春を捧げる男子高校生たちの熱いドラマ」では全くないことがわかる。部室のベンチにだらっと寝そべる岩橋とマンガを開く高橋、そんな2人を「行こうよ、部活」と急かす神宮寺。原作では西野と大山がスポーツ青春マンガを見ては「この作者、絶対部活とかやったことねーよ」と爆笑している。部活は嫌いじゃないけどつらい、サボりたい。ハードな部活に所属した経験のある人なら共感する場面が多々ある、月兑力系のコミカルなドラマになりそうだ。
神宮寺と岩橋はJr.時代に『幽かな彼女』(フジテレビ系)と『SHARK~2nd Season~』(日本テレビ系)の2作品で共演している。2013年に放送された『幽かな彼女』では中学3年生のクラスメイト同士で、多感な年頃特有の息苦しさのなかで悩みながら成長していく少年を瑞々しく表現していた(ちなみにこのときも岩橋はサッカー部員だった)。
『SHARK~2nd Season~』では同じバンドのメンバーで、岩橋がミステリアスなボーカリスト、神宮寺が金髪のギタリスト。女性アイドルのようにかわいらしいルックスの岩橋とファンから“国民的彼氏”と称される神宮寺のイメージとは異なる、激しさを秘めたキャラクターをシリアスに演じていた。しかし、どちらもバンドマンの空気が出ておらず、役になりきれていなかった。
3人の中で唯一、ドラマ初挑戦なのがグループ最年少の高橋海人だ。これまで舞台での芝居経験はあるが、ライトなファンや一般の視聴者には認知されていない。ただ、5月に放送されたバラエティ『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)内のショートドラマ「胸キュンスカッと」にクールな優等生役で出演し、まさに“目は口ほどに物を言う”を体現する大きな目でとても自然な演技をしており、今後の成長を予感させた。
俳優は他人を演じながらもそこかしこから自分がにじみ出てしまうからこそ、強い個性が必要な仕事でもある。クセのない王道のアイドルのように見えて、実は一人ひとりの個性が立っているKing & Princeの面々。比較的メディア露出の少ない高橋、神宮寺、岩橋の3人にはまだ外に出していないユニークな部分がきっとある。そのポテンシャルを出し惜しみせず役柄に投影して演じれば、これから先、彼らだからこそできたと言われる作品が生まれていくのではないだろうか。