テレビ情報誌「週刊ザテレビジョン」(KADOKAWA)が実施しているテレビドラマの人気投票企画「ドラマアカデミー賞」。第97回は6月20日から7月10日にかけて投票を受け付けていたが、このたび不正票の疑いが発覚し、「約36万票」を無効票として処理することを、公式サイトが発表した。今回は4月期の話題作『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)や、嵐?二宮和也主演の『ブラックペアン』(TBS系)がノミネートされ、双方のドラマファンが熱心に投票していた。
「1994年にスタートした『ドラマアカデミー賞』は、地上波の連続ドラマ(国内)を対象に、読者、審査員、テレビ記者の投票によって部門別にナンバーワンを決める企画です。読者票は『週刊ザテレビジョン』に付いている応募券を貼ったはがき、またはWEBサイト『ザテレビジョン』での投票が可能。『第97回ドラマアカデミー賞』は、4~6月クールの連ドラに関する投票を7月10日まで募集していました」(芸能ライター)
6月30日にWEBサイト「ザテレビジョン」で配信された記事によれば、中間発表の「作品賞」では、田中圭、吉田鋼太郎、林遣都らが出演した『おっさんずラブ』が1位に(6月20日~29日の間のWEB投票)。2位は『ブラックペアン』で、3位にはディーン?フジオカ主演の『モンテ?クリスト伯-華麗なる復讐-』(フジテレビ系)がランクイン。「主演男優賞」部門は、1位が田中、2位は二宮と、ここでも前述の2作がデッドヒートを繰り広げ、さらに「助演男優賞」も、『おっさんずラブ』の林が1位を獲得した一方、2位は『ブラックペアン』の竹内涼真、3位は『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)に出演したKing&Prince?平野紫耀が滑り込んだ。
この中間結果から、『おっさんずラブ』と『ブラックペアン』のどちらかが「作品賞」に輝くだろうと予想される中、投票期間終了後にWEBサイト「ザテレビジョン」が、「ツールなどを使用した不正な投票を多数確認」したと報告。続けて、「編集部では、すべてのWEB票を慎重に精査し、今回明らかな不正票と思われる約36万票を無効票とさせていただきました。8月8日の『第97回ドラマアカデミー賞』結果発表におきましては、投票いただいたドラマファンの皆様の思いに応えるべく、厳格な審査をもって発表をさせていただきます」と、公表したのだった。
「今回の発表を受け、特に『おっさんずラブ』ファンが動揺しています。同作は、放送中から熱烈な支持者が急増し、ドラマ終了後もその勢いが続いている状況。作品を愛するゆえか、一部のファンが1つの端末で何度も応募できる方法を仲間に紹介して、複数投票を呼びかけていたようです。Twitter上には、ドラマタイトルのハッシュタグをつけて『また投票できた』と報告する書き込みも見受けられます」(同)
こうした動きに対し、「いくらでも投票できるのでやってみて~とか言っている方がいてがっかり……頑張りどころが違うよ」「不正投票じゃないの? OL(おっさんずラブ)民=不正投票するって印象を持たれたくない」「OL民の不正や、『ブラックペアン』を目の敵にする意見が多くて……お互いいいドラマだったのに残念」と、同じ『おっさんずラブ』ファンから反対意見も上がっていた。
「そもそも『ドラマアカデミー賞』は、かねてからWEBサイトで投票する時の“裏技”が問題視されていました。例えば、昨年4月期には、『ブラウザを変えれば複数投票できる』として、嵐?相葉雅紀主演作『貴族探偵』(フジテレビ系)への投票を促すコメントもTwitterに存在したんです。ただ、今回『ツールなどを使用した不正な投票』がどの作品、部門で行われたものなのか、詳細は明らかになっていません。『おっさんずラブ』なのか、『ブラックペアン』を支持する嵐ファンなのか……」(同)
『おっさんずラブ』ファンからは、「正当な票のみで決まるということで、これはOLが総ナメしちゃうのでは?」「OL民じゃないよね」という声もあれば、「私は7割、8割がOL民だと思ってる」「不正投票を『ブラックペアン』にだけ押し付けてるのが嫌」との意見も上がるなど、内紛状態となっている。
果たして、「作品賞」や「主演男優賞」の栄冠はどのドラマから選ばれるのだろうか。最終結果に期待したい。