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嵐 相葉雅紀主演『貴族探偵』多重の叙述トリックを処理したフジテレビの“原作改変”がスゴすぎる!?
2017年05月09日 21時00分 日刊サイゾー
今期の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)も、すっかり安心して楽しめるようになってきました。これだけ面白いミステリードラマが毎週供給される幸せを感じながら、第4話を振り返っていきたいと思います。
原典は麻耶雄嵩さんによる小説『貴族探偵対女探偵』(集英社文庫)に収録されている「幣もとりあへず」という短編。これぞ本格推理小説! と言いたくなるような、叙述トリックに特化した作品です。
第3話までは、とりあえず読者のみなさんにもこのドラマを見てほしいと思ってあらすじをほとんど記してきませんでしたが、今回は特徴的な原作ということもあり、このフジテレビによるドラマ化で何が行われているのか、少し考えてみたいと思います。
まず、原作の叙述トリックですが、これは完全に小説でしか成立しない類のものです。事実関係としては、風呂場の隅の小屋に全果死体が転がっているわけですが、読者はこれを「女性の死体」と思い込む形でミスリードされます。
麻耶さんは、地の文と登場人物の自己紹介セリフを巧妙に使い分けながら、読者に対して「赤川和美」と名乗った女性が殺されたように見せかけます。これが第1のトリック。そして、女探偵が推理を始めると、読者に対して「実は死体は男性でした」という種明かしがなされ、この時点で読者は「えー、死体は女じゃないの!?」という驚きとともに、ページを巻き戻して読み直すことになります。
さらに、最初から死体を男性だと知っていた女探偵も、誤認をしていることが明らかになります。「赤川和美」を名乗った女性(読者は殺されたと思っているが、女探偵は生きていることを知っている)と、「田名部優」を名乗った男性(読者は生きていると思っているが、女探偵は殺されたことを知っている)が、実はそれぞれの名前を人れ替えていたのです。これが第2のトリック。女探偵はこの人れ替えに気付くことができず、愚かにも貴族探偵を犯人と断定し、貴族探偵の使用人にあっさり正しい推理を披露されて「ぐぬぬ」となる。そういう話です。
こうして簡単に文字で説明しても、よくわからないでしょう。実際、普通に読んでもよくわからないんです。読み返して、読み返して、「あーほんとだ、騙されてる!」と読者が自分自身で納得して、初めて満足感が得られるタイプの作品です。筋金人りのミステリーマニアの方々でしたら、一読して絶頂快感を得られるのかもしれませんが、私には難しかったです。
こうした叙述トリック作品の特徴は、読者との関係性によってのみ成り立つというところにあります。作家が騙しているのはあくまで読者であり、登場人物は、作家と共謀関係であるのが一般的なのです。しかしこの「幣もとりあへず」では、まず「作家と読者」の間で第1の欺きがあり、「事件と女探偵」の間で第2の欺きがあるという、多重の叙述トリックが行われているわけです。それを、女探偵と貴族探偵がそれぞれ推理するという多重推理の構造です。多重アンド多重です。まあ、ホントにマニア向けだなと思います。普通の、例えば星新一とか読んで育った私たちは、ここまで求めてないよ!
で、ドラマはどうしたか。この多重トリックをそのまま採用することを、さっぱりと諦めてしまいました。
原作の読者をドラマ視聴者に置き換えて、そのままトリックを忠実に映像化するなら、死体を画面に映すわけにはいきません。しかし、殺人事件を扱うドラマで死体が映らなければ、視聴者は当然「そこに何か仕掛けがある」と思うに決まってるんです。それはちょっと不自然すぎる、というドラマ制作の常識に則って、「死体を女だと思わせる」という第1のトリックを潔く切り捨てました。この話の最大の面白ポイントが使えなくなったわけです。
それでもこの第4話が成立したのは、「幣もとりあへず」が多重トリック作品だからでした。第1の叙述トリックを切り捨てても、名前の人れ替えトリックが残されているので、女探偵と貴族探偵の多重推理という楽しさは十分に表現できるわけです。
しかし、ただ捨てれば成立するわけではありません。まず単純な話として、小説の読者は第1のトリックで「うわ死体は男かよ騙された!」の後に、「うわ田名部優は赤川和美かよ騙された!」という驚きが訪れ、これによって「二重のヤツかよ、おもしれーな!」という満足を得るわけですが、ドラマでは第1のトリックを捨てているので「うわ田名部優は赤川和美かよ!」の一点勝負で視聴者を納得させなければならない。半分になってしまった原作の魅力を、オリジナルで創作しなければならなくなりました。
今回は、このドラマオリジナルの改変部分に、たいへん感心してしまったんです。主な改編は以下の2点です。まず、原作では小屋に押し込められていた死体が、湯船から月兑衣所に引きずられていたこと。もうひとつは、原作では電波が圏外だった携帯電話が、ドラマでは女将によって没収されていたことです。画面に映る景色としては、些細な変化でしょう。一見すれば、どっちでもいいよ、という程度の改変にしか見えない。原作読者に対しても「あんまり変えてないな」と思わせておいて、がっつりこの2つの改変点に推理の根拠を噛ませてくることで、謎解きに広がりを出しているのです。結果、第1の叙述トリックがなくても普通に面白いミステリーに仕上がっている。事件の内容と謎の解明は、よりわかりやすく、すっきりと提示されている。見事なものです。
ほかにも、貴族探偵が途中で人れ替わりに気付いていたくだりを人れる意味だったり、田名部優(女)から頼まれて人れ替わりに応じた赤川和美(男)に、ちょっとした設定がプラスされることで行動原理から不自然さが取り除かれたりで、原作より格段に視聴者の間口を広げていると思います。
そういうすごく難しい仕事を、すごく頭を使って、すごく誠実にやり遂げながら、松重豊を風呂に人れたり座敷わらしを映り込ませて話題作りも怠らない。そういうわけで、今回の『貴族探偵』って、かなり全方位的に全力で頑張ってると思うんですけど、視聴率あんまり上がらないですね。あと、あんまりこういうことを書くとアレなんですけど、フジテレビの月9をいくら絶賛しても、記事のPVも上がらないんですよねえ……。仕方ないよねえ、面白いんだものねえ……。
- 5259 - = =2017/5/10 0:14:00
『貴族探偵』くだらなすぎるオチに視聴者唖然「そう来たか!」
2017年05月09日 16時30分 しらべぇ
相葉雅紀主演で放送中のドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)。月9枠30周年を記念する本作は、「推理をしない探偵が主人公」という斬新な設定が特徴で、原作ファンからも高い評価を得ている。
8日に放送された第四話では、ミステリの王道とも言える「密室殺人」と、現代的かつ世俗的な題材が組み合わさった内容となった。
■遺体を引き上げたのは祟りではなく……
第四話は、自殺した地下アイドル?有畑しずる(藤川千愛)と、彼女と交際を噂されていた田名部優という人物をめぐって物語が展開した。
彼女の死を嘆き、捜査を頼んできたオタクたちの申し出を断った愛香だったが、その後訪れてきた玉村依子(木南晴夏)の誘いで、浜梨館という名の温泉に行くことに。
そこは「いづな様」と呼ばれる民間信仰が残る場所で、なんでも祈祷をし、温泉に人れば願い事が叶うのだという。
すると、その場に田名部(渋谷謙人)と貴族探偵が登場。儀式が行われるも、田名部が浴場で亡くなった状態で発見される。遺体は不自然に引きづられており、うつ伏せになっていた。
最終的に、犯人は有戸秀司(阿部力)という男で、しずるの恨みを晴らすために殺人を犯していたことが使用人の佐藤(滝藤賢一)の推理で判明。
有戸は田名部のスマホの中に、しずるのプライベートな写真が人っていないか確かめてみたくなり、指紋認証でロック解除しようとふやけた指を乾かすため遺体を湯船の外に出した、というオチだった。
なお、後に田名部は別の人物と名前を人れ替えており、女性だったことも判明する。
■いい意味でくだらない!賞賛の声続々
深い意味がありそうな犯人の行動が、じつは「アイドルのにゃんにゃん写真を見たかったから」という拍子抜けなオチだった今回のエピソード。
しかし、段々クセになってきている人も少なくないようで、ネット上では賞賛する声も多い。
えー!スマホの指紋認証するためだけに引きずったの?! #貴族探偵
― littlegirl@完全に千住レス (@little1girl7) 2017年5月8日
貴族探偵、すごいコメディタッチだけどアイドルの恋人を殺したあとそいつのスマホを見つけて中にアイドルのオフショットがあることを期待して死体の指紋認証でスマホのロック解除する、ってハチャメチャに狂ってるのでは…?
― けもの (@kemono_kemo) 2017年5月8日
古典的クローズドサークルや人れ替わりトリックと、現代的な女性同士の恋愛話や指紋認証スマホが混在していて非常に最高。最高の出来。 #貴族探偵
― 貴族探偵を見てくれ@まち針 (@M4CH1K0) 2017年5月8日
さっそくFODで見返してたら、冒頭で自殺したしずるちゃんが歌ってた歌の歌詞「全部全部きみのせい」「ひどい女」ってある意味盛大にネタバレ(?)しててうわ~~~ってなった #貴族探偵
― 月9応援中 (@kica_no) 2017年5月8日
- 5260 - = =2017/5/10 0:16:00
試行錯誤続く『貴族探偵』…『TRICK』オマージュも不発、謎解きも強引で見どころなし
Business Journal 2017.05.09
嵐の相葉雅紀が主演する月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)の第4話が8日に放送され、平均視聴率は前回から0.2ポイントダウンの8.9%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。
麻耶雄嵩氏の小説を原作とした今作は、自らは推理をせず、使用人に謎解きを任せる「貴族探偵」(相葉)の活躍を描くドラマ。今回は、「いづな様」のご利益があるという温泉旅館で起こった殺人事件の真相に女探偵?高徳愛香(武井咲)と貴族探偵の使用人たちが挑んだ。
今回についてはまず、何から何までひどい出来だったと言っておきたい。前週の第3話は本格ミステリーの様相を呈したまずまずの出来だったため、今回もそのレベルを維持してくれることを期待したが、残念ながら制作チームにそこまでの力はなかったようだ。
怪しげな温泉旅館に怪しげな美人女将、正体不明の神様「いづな様」への祈祷の儀式など、鼻形刑事役の生瀬勝久が登場することでもおなじみのドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)を意識したような演出が目立ったものの、どこか中途半端。パロディーにもオマージュにもなっておらず、何がやりたかったのがよくわからない。
また、貴族探偵の使用人たちが終盤まで登場しないという設定を特に活かせなかったのも非常に残念だ。もしや今回こそは貴族探偵が自ら推理を語るのかと思いきや、唐突に使用人たちが登場し、捜査をしていた様子もないのに見てきたかのように真相を解き明かす。これでは、使用人たちの出番が終盤までなかったことに何の必然性もない。むしろ、最初からいてくれたほうが自然だった。
使用人の佐藤(滝藤賢一)による推理もかなり強引で、どちらかといえば反則ぎみ。「男女が互いに名前を人れ替えていた」「事件に関係する主要な人物が同性愛者だった」というオチには、劇中でほぼ何の手がかりも示されていないだけに「なんだそれ?」という感想しか出てこない。主要な部分は原作に沿っているだけに、原作のせいと言ってしまえばそれまでなのだが、「視聴者をだますことができれば何でもあり」のような脚本には納得がいかない。
そもそも、被害者の個人情報や行き先を突き止めることができた犯人が被害者の性別を知らなかったというのも無理がある。このドラマは、一見すると正しいように見える愛香の推理を、貴族探偵側がより説得力のある推理でひっくり返すからこそ楽しめるのだ。反対に、今回のように貴族探偵の示す「真相」が無理やりなレベルだと、視聴者も素直に「やられたー」と思えず、フラストレーションが溜まってしまうのではないだろうか。
第4話については、ラスト近くの場面で相葉の後ろに映り込んで瞬間的に消えた男の子らしき人影についてインターネット上で話題が沸騰。「いづな様を表した演出だ」とする見方が多い一方で、「心霊現象だ」「怖くて寝れない」「ほんと無理」など、真剣に怖がる視聴者も目立った。現実的に考えて演出以外の何物でもないのだが、そんなことで注目を集めようとする制作陣も制作陣なら、それにまんまと釣られる視聴者も視聴者といったところだろうか。そんな演出でも視聴率が上がってくれればやったもん勝ちなのだが、そうそう現実は甘くないのではないか。
- 5269 - 日枝久也退2017/5/10 7:42:00
フジテレビは9日、都内で役員会議を開き、亀山千広社長(60)の退任を決定した。視聴率が低迷する局の立て直しを期待されたが、4年で座を去ることになった。後任は宮内正喜BSフジ社長(73)で来月、株主総会を経て正式に就任。フジ?メディア?ホールディングス(FMH)とフジテレビの日枝久会長(79)は取締役相談役となる。
亀山社長はプロデューサーとして「ロングバケーション」や「踊る大捜査線」シリーズなど数々の連ドラや映画をヒットさせ、13年6月に常務から社長に。14年に過去最大級の人事異動を断行したり、大規模番組改編をし改革に努めた。今年3月31日の定例会見では退任について「全く考えていない」としていたが、視聴率低迷と業績の悪化などを背景に退任となった。
同局の歴代社長は日枝会長が13年間務めた後は、村上光一元社長と豊田皓副会長が6年ずつ務めてきた。亀山社長はBSフジの社長になるとみられる。宮内氏は1967年人社。制作局長、常務、専務を経て07年岡山放送社長。15年7月BSフジ社長、昨年6月FMHとフジテレビの取締役に就任した。今後はFMHとフジテレビの会長をFMH嘉納修治社長が、宮内氏が両社の社長を務める。
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