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『貴族探偵』、見る価値があったのは数分間だけ…同じ過ちを繰り返す脚本にイライラ最高朝
Business Journal 2017.06.20
嵐の相葉雅紀が主演する月9ドラマ『貴族探偵』の第10話が19日に放送され、平均視聴率は前回より0.4ポイントダウンの8.0%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。
放送回によってクオリティーの差が激しい今作。前回は映像化が難しいとされていた原作の短編を改変し、ドラマオリジナルのトリックで原作読者さえもだましてきた脚本が評価されたが、第10話は一転して見る価値のないドラマになってしまった。
見る意味があったといえる部分は、愛香(武井咲)が貴族探偵の本名だとにらむ「政宗是正」なる人物は日本有数の門閥である具同家の商売敵であり、あまり良くないうわさで知られているということくらい。鼻形(生瀬勝久)がpoliceのデータベースで調べた政宗是正は、シンガポールを拠点に暗躍しているとの情報はほぼ正しかったことになる。今回、貴族探偵の秘書である鈴木(仲間由紀恵)がシンガポールから呼び戻されたことで、『貴族探偵=政宗是正』と思わせる展開となっていたが、十中八九ミスリードなのだろう。
これらの情報が明らかになった以外は、名前もわからないような俳優がお誕生日会とやらを繰り広げ、夜に連続殺人が起こるという「それちょっと前の回にもやらなかったけ?」と言いたくなるような展開。何が起こるのかがわからないままに、見慣れない俳優たちが延々とああだこうだ言っているのを40分近くも見守らなければならないのは、なかなかの苦行である。実際、途中で眠らないようにするのに苦労した。ようやくラスト近くになって殺人シーンだけが映し出され、現場を発見した愛香も何者かに殴られて気を失う。ラストは、貴族探偵が気絶した愛香を抱えて歩くカットで締めくくられた。
殺人までの展開がスカスカ
あっけに取られたとしか言いようがない。2回に分けて放送するとしても、引っ張りに引っ張って殺人が起こったところで1回目を終わるというのは、あまりにもドラマの常識から外れている。そこまでに至る話の密度が濃いならまだわからないでもないが、殺人が起こるまでの展開はほぼスカスカであった。どう見ても話を引き延ばしただけにしか思えない。
『貴族探偵』は5話と6話でも2話またぎの展開に挑んだが、1話で終わらせられる話を2話に延ばしたのがあからさまで、大失敗に終わった。せっかく終盤でドラマとしての安定を見せてきたのに、最終話直前で同じ過ちを繰り返すとは、まったくもって残念で仕方がない。最終回の予告映像では「師匠の死の真相 貴族探偵の正体の謎 全部見せます」とうたっているが、ここに来てそんなあおり文句も疑わしく思えてきた。広げた風呂敷を無理やりたたむような展開だけは勘弁願いたいが、果たして最終回では視聴者を感心させる展開を見せてくれるのだろうか。
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2017年06月20日 21時00分 日刊サイゾー
いよいよ佳境に人ってきた嵐 相葉雅紀主演の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)も第10話。視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と最終回目前にして0.4%も下げました。
そりゃ下げるよ! 相葉ちゃん、最初と最後にちょろっと出ただけじゃんか! ……と言われることを、このドラマは全然恐れてない。上層部やらスポンサーやら、数字にこだわる大人たちに怒られたって、別に関係ないと思ってる。まったく“忖度”してない。なぜなら、そのほうが面白いと信じているから。そういうプライドがあるから。もう何度もこのレビューで書いていますが、実に尊い創作態度です。
それにしても、前回の第9話「こうもり」で、ひとつ山を越えた感じはありますよね。原作既読組の1人としての感想ですけど、「ああ、もうこの制作陣は信じてもいいんだ」という結論が出たような気がしていて、わりと気軽に最後となる殺人事件を迎えることができました。今回は前後編の「事件編」となりますので、シナリオや演出については特にありません。来週の最終回を待ちたいと思います。もうお祭り気分です。
とはいえ、何も書かないわけにもいかないので、今回は主演を務めている相葉ちゃんについて考えてみたいと思います。
この『貴族探偵』の第1話を見始めて、最初に「あ、映像化に成功してるな」と感じたのが、この相葉ちゃんの起用だったんです。今になって思い返せば、最初の事件が解かれる前にそう思えたことが、このドラマを楽しめた一因だったと思います。
原作を読んだ段階では、「貴族探偵」の顔立ちをまるで想像することができませんでした。「皇室御用達の常盤洋品店」が仕立てたという高価なスーツを着こなしていて、口ひげをたくわえている。それしか描写されておらず、事件現場に現れては紅茶を飲み、使用人に推理をさせ、そこらへんの女性を口説いている。完全に常軌を逸した行動を繰り返す不審人物であり、最初から「リアリティ」という言葉が通用しない役柄なんです。「貴族探偵」というキャラクターそのものが、「頭に赤い洗面器を乗せている」というのと同じくらいリアルじゃない。人格や個性を消して、正体不明なキャラクターであることが要求されていたわけです。
実際、相葉ちゃんは「常盤洋品店」どころじゃないバカみたいな衣装に身を包んで現れ、おすまししながら棒読みのセリフ回しで事件を解決していきました。ガチャついた画面と、生瀬勝久を筆頭としたガチャついた芝居がフォーマットとして選択されたこのドラマにおいて、相葉ちゃん一派だけが無表情で佇んでいる。存在感を残しながら、人格だけが消えているように見える。
これによって、原作を読んだときに感じた「一般人」と「貴族」という人物描写における2本のリアリティラインが、映像の中で消化されていると感じたんです。ネット上には「貴族らしくないからダメ」という書き込みも散見されましたが、例えば及川ミッチーとかGACKTとか、山田ルイ53世とかひぐち君では、ガチャついた画面の中にガチャ溶けしちゃうので、「貴族探偵」というキャラクターに設定された“異物感”が表現できなくなっちゃう。アクがなくてツルンとした相葉ちゃんの年齢不詳な顔面と、「貴族らしくない演技」が正解だったのだと思うんです。
単話完結で、物語の縦軸がほとんど語られなかった前半の4話まで、相葉ちゃんの演技は徹底的に抑制されていました。原作の要求通りの演技を達成していたということです。ここまでは、相葉ちゃんにとっても、そんなに難しいプランではなかったと思います。
そもそも演技力は……という話をしてしまえば、それは確かに相葉ちゃんは上手な俳優さんではないのでしょう。与えられたキャラクターの個性と人格を咀嚼して自分の中に落とし込み、身体動作、表情変化、発声行為に反映させる技量と情熱において、例えば5.6話に登場した忍成修吾には及ばない。しかし、こと今回の「貴族探偵」というキャラクターにおいては、訓練を受けた本職の俳優よりも相葉ちゃんのほうが適任だったと思うんです。忍成なんてね、その場にいる全員をしっちゃかめっちゃかの混乱に陥れた上に、うぐぐぐぐとか言いながら床にダイイングメッセージを書き殴るあたりの役柄がお似合いなんですよ(大好き!)。
相葉ちゃんが適任だったな、と思わせるのは、5話以降です。女探偵が貴族探偵の正体を瀑きにいったことで、徐々に物語が原作から離れていきます。同時に、相葉ちゃんにも新たな演技プランが与えられることになりました。
少し、変えただけだと思うんです。少し変えただけなのに、格段に華やかな人物として「貴族探偵」が浮き立ってくる。「確実に殺せ」というセリフもそうだし、バックハグとか花冠とか、そういう「キメ」のシーンを確実に決めてくる。一方で、「美しすぎる死体」を見つけたときの無邪気なしゃがみ方とのギャップも、1人の人物として違和感が全然ない。
つまりは相葉ちゃんの存在の中に、そうしたギャップが、あらかじめ内包されているんです。
それはきっと、相葉ちゃんが20年近く積み重ねてきた「アイドル」という職業の賜物なんだと思います。司会もするしバラエティも出るし、ステージに立てば5万人を前にして歌うし踊る。スチール撮影の現場なんかでは、何時間だって表情を作り続けることができるのでしょう。だからお芝居の中でも、アップショットで抜かれたら顔面を美しいまま固定できるし、高岡早紀を後ろから抱きしめるときの動作の華やかさたるや、思わず息を飲んでしまう。こうしたキメ顔や動作には、もちろんダンスの素養もあると思いますが、それ以上に「さまざまな自分を見せるプロ」としてのアイドル?相葉雅紀のキャリアが裏付けになっているはずです。相葉ちゃんがアイドルだったからこそ、『貴族探偵』は中盤を過ぎて一気に加速することができた。
いや、正直、そこまで計算されたキャスティングだとは思ってないです。さまざまなタイミングが重なった結果、偶然の産物として化学反応が起こって、原作と映像が完全にハマってしまったのだと思う。私は事前に原作を読んでしまっているので、「原作を受けて」という立場からしか話ができませんし、未読だったらどういう感想を抱いたのかも想像できません。もしかしたら、いつまでも伸びない視聴率が「世間の評判」として正しいのかもしれない。
さらに言えば、こうして相葉ちゃんに好意的な文章を書いているのだって、ドラマそのものが面白かったからであって、あくまで作品のパーツとしての評価でしかない。「これにより相葉雅紀は俳優として大きく飛躍していくであろう」とも、あんまり思ってない。
でもね、この3カ月、私が『貴族探偵』というドラマを心から楽しんできたことだけは間違いないんです。それは、相葉ちゃんが20年近くも国民的アイドルとして超一流の人気者であり続けてきたからこそ、成立した企画なんですよね。何しろ月9で、しかも30周年で、こんな企画そこらへんのタレントじゃ通るわけないんだから。
「面白いドラマができた。そこに、どうしたって相葉ちゃんは不可欠だった」
その事実こそが、相葉ちゃんの今回の最大の手柄だったと思うわけです。
あとNHKの『グッと!スポーツ』は、とてもいい番組だと思うので『貴族探偵』が終わっても頑張ってください。
そんなわけで、来週は最終回ですねえ。なんだか感傷的になってしまうね。???
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日本テレビは23日、22日に亡くなったフリーアナウンサー?小林麻央さんの追悼特番を、26日(21:00~22:54)に生放送することを決めた。全国29局ネットで放送される。
出演は、麻央さんが出演していた同局系ニュース番組『NEWS ZERO』で共演していた村尾信尚キャスターに、ラルフ鈴木アナウンサー、鈴江奈々アナウンサーほか。
当初予定していた『人生が変わる1分間の深イイ話』『しゃべくり007』は、後日放送される。
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jmania 2017.6.23
嵐 相葉雅紀が主演を務める『貴族探偵』(フジテレビ系)の第10話が6月19日に放送され、平均視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。いよいよ、最終章に突人した本作、熱い原作ファンの支持を追い風にしてほしいものだ。
同作は、麻耶雄嵩の短編シリーズが原作。相葉演じる年齢も本名も不詳という謎の貴族探偵。しかし彼は推理を「雑事」と言い放ち、使用人の山本(松重豊)、佐藤(滝藤賢一)、田中(中山美穂)に任せて、自らは優雅に女性の相手をするだけ。貴族探偵とともに、毎回事件に出くわす女探偵 高徳愛香(武井咲)が謎に挑むのだが、いつも惜しいところで推理が外れてしまう……。
第10話は、愛香の師匠 喜多見切子(井川遥)を殺害したのは貴族探偵、そして彼の本名は“政宗是正”であるという仮説を、愛香がついに貴族探偵本人に直接ぶつける。しかし、あくまでそれは仮説であり、証拠もないため、貴族探偵からは一蹴されてしまう。それでも真実を知りたいと望む愛香に対し、貴族探偵は事件を正しく紐解くことができたなら、切子の死の真相を教えると約束する。しかし、愛香が去った後、貴族探偵は使用人たちに「そろそろケリをつける」と不穏な言葉を発する。
愛香は、社長令嬢の玉村依子(木南晴夏)のはからいで、日本を代表する門閥?具同家の具同真希(矢作穂香)の依頼を受け、具同家の別荘、星見荘で開催される真希の誕生パーティー“スピカの宴”に向かうことに。パーティーには、真希の従兄弟で具同家の跡取りである具同弘基(桐山漣)、兄の具同佳久(ふぉ~ゆ~辰巳雄大)、従姉妹の国見奈和(佐藤めぐみ)、佳久の大学の先輩の有岡葉子(南沢奈央)が参加していた。
真希からの依頼は、パーティーに届いた「お前が緒方修を殺したことを知っている」という脅迫状の真相を解いてほしいというもの。実は、1年前の“スピカの宴”に参加した緒方(小松勇司)が事故死しており、先に貴族探偵に依頼をしたが、断られたという。パーティーの参加者には探偵であることを伏せ、捜査を開始する愛香だったが、ほどなくして死んだ緒方の恋人が葉子だったことがわかる。
そして、その夜に凄惨な事件が起こる。弘基と葉子が殺害されているのを愛香が発見したのだが、その愛香もまた、何者かに襲われて意識を失ってしまう。倒れた愛香を抱きかかえるその手は、貴族探偵だった……。
第10話も攻めの姿勢を崩さない演出で、ネット上は大いに盛り上がった。ラスト10分での連続殺人、主役である貴族探偵がほとんど出てこない演出、そして究極に引きの強いラストシーンに、原作ファンは「原作を読んでいても全く展開が読めない!」「脚本も演出も神がかってる。来週が楽しみ」と、最終回に期待を寄せていた。一方、相葉ファンはラストシーンの不穏な御前様の色気に「御前様すべてが美しい」と、ノックアウト状態の様子。また、ゲスト出演した辰巳にファンから「さすがの演技力! 絶妙!!」「来週の相葉ちゃんとの濃い絡みが楽しみ」という声が上がっている。
原作ファンも楽しめるドラマ版の脚本や演出に“神ドラマ”の声も上がりつつある『貴族探偵』。来週で最終回を迎えるが、すべての謎は本当にスッキリ解決となるのか? 期待して放送を楽しみに待ちたい。