- 2913 - = =2017/4/18 21:15:00
- 2943 - = =2017/4/18 22:42:00
相葉雅紀『貴族探偵』…2桁発進も、にじみ出る制作陣のドヤ顔に視聴者しらけ気味
嵐の相葉雅紀が主演する月9ドラマ『貴族探偵』の第1話が17日に放送され、平均視聴率が11.8%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。麻耶雄嵩氏の小説を原作とした今作は、自らは一切推理をせず、使用人に謎解きを任せる謎の自称「貴族」の活躍を描くドラマ。貴族という現代日本に実在しない存在が中心になるだけに、放送前から「相葉雅紀は貴族に見えない」と大コケを心配する声は多く、私もその1人だった。だが、実際に視聴してみて、その思いは変わった。とは言っても、相葉が案外良かったというのではない。「なんとも反応に困るドラマだなあ」というのが率直な感想だ。
その最たるものは、ドラマの最後に流れた「このドラマはフィクションです。ありえないことがいっぱいのファンタジードラマですので、適度にツッコミながらお楽しみください」の文字。制作陣のドヤ顔が垣間見えるような、こういう開き直りが悪いとは思わない。だが、残念ながら『貴族探偵』は、そこまでツッコミながら楽しめるドラマに仕上がっていないのだ。いわゆるネタドラマ路線に吹っ切れているわけでもなく、推理を楽しむ本格ミステリーでもない。
生瀬勝久演じる刑事がスマートフォンの人工知能を知らないというネタも、女性鑑識(田中道子)がやたらと偉そうなのも、メイド(中山美穂)の描く絵がヘタクソなのも、どれもこれも無理におもしろくしようとしてすべっている。そこまでおもしろいことをやっていないのに、最後に「オレたちおもしろいでしょ?」とドヤ顔を見せつけられても、視聴者はしらけるばかりである。
「相葉が貴族に見えるか見えないか問題」については、貴族が現実に存在しない以上、なんとも言い難い。間違いなくいえるのは、決して風格はないということ。ただ、「金持ちの家で何不自由なく暮らしてきた薄っぺらで能天気なボンボンが安いコスプレをしている」ようには見える。それが貴族というものだとしたら、相葉にとってこの役は案外悪くないのかもしれない。
だが、演技はやはりひどい。なんとか気持ちを込めて台本を読もうとしたという努力の跡はうかがえるが、その程度でしかない。主役が周囲の役者の演技を受け止めないものだから、特にライバル役の武井咲は演技が1人だけ空回りしているように見えてしまう。武井も決して演技力で注目されている女優ではないが、主役が軽いとこうもドラマが締まらないものかと絶望的になる。そんな浮わついた世界観の中で、いつも通りの重厚な存在感を発揮していた松重豊はさすがといえよう。
カタルシスなきドラマ
地道に捜査や推理をする女探偵?高徳愛香(武井)が報われず、使用人に任せきりでチャラチャラ遊んでいる貴族探偵が真実にたどり着くという筋立ては、視聴者にとってはあまり心地よくはない。ドラマが基本的に愛香の視点で進むこともあり、視聴者は自然と彼女を応援してしまうからだ。遊んでいるだけの貴族探偵なんかより、自分の力でがんばる人に報われてほしいと思うのは当然だろう。だが、このドラマはそれを拒否する。
ただ、これは原作通りなのだという。『貴族探偵』の原作は、「探偵は何をもって探偵と言えるのか」を読者に突き付けるとともに、一切のカタルシスを与えてくれない挑戦的な小説と評されている。だとしたら我々は毎週、懸命に推理した女探偵が報われず、「アバンチュール」とやらを楽しんでいる貴族探偵が誇らしげにほほ笑むのを見ることになるのか。それもありかとは思うが、それだけではフラストレーションが溜まっていきそうだ。愛香の師匠であり、すでに亡くなっている喜多見切子(井川遥)と貴族探偵の因縁話がどこまでふくらむか、今後の展開に期待したい。
- 2944 - = =2017/4/18 22:44:00
嵐 相葉雅紀『貴族探偵』が11.8%スタートも”棒演技”に酷評相次ぐ
嵐の相葉雅紀(34)が主演を務める月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)が4月17日に30分拡大でスタートし、初回の平均視聴率が11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが分かった。毎クールのように低視聴率が話題になる月9で初回二桁を記録したのは3期ぶり。「月9にしては高視聴率」といえる好スタートとなったが、ネット上の視聴者の間では「主演の棒読みが酷い」「学芸会レベル」などと演技を酷評する声が続出。次回以降の数字が不安視される状況となっている。
同作は麻耶雄嵩(47)の推理小説「貴族探偵」とその続編「貴族探偵対女探偵」を原作に、1987年から始まった「月9」枠の30周年を飾る勝負作。貴族を名乗る謎の青年(相葉)が主人公であり、召使いに推理をさせて本人は何もしないという異色の探偵モノとなっている。
初回は女性探偵の高徳愛香(武井咲?23)が殺人事件に遭遇し、policeとともに推理をしている最中に「貴族探偵」が登場。高徳とどちらが先に犯人を割り出せるかを競い合うという内容だった。
相葉と武井がメインキャストとなるが、貴族探偵の師匠役の井川遥(40)、メイド役の中山美穂(47)、執事役の松重豊(54)、刑事役の生瀬勝久(56)、さらにスマホの秘書アプリの音声を仲間由紀恵(37)が担当するなど豪華メンバーが脇を固めている。その演技は「さすが」のひと言であり、文句のつけようがない。
また、人気小説の実写化ということで原作ファンの反発が心配されたが、こちらも「原作とは内容が違うけどコンセプトをしっかり踏まえてて信頼できる」「ここまで原作の世界観を再現してくれるとは」と好評。もちろん批判もあるが、おおむね脚本や演出は合格点以上といえそうだ。
ところが、肝心の主演を務める相葉の演技が批判の的になっている。
ネット上では「相葉くんの演技がヘタすぎてガッカリ」「可哀想なくらい相葉くんの棒演技が目立つ」「どう見ても貴族って感じじゃない」「ドラマ面白いのに相葉の大根演技で台無し」「よりによってなぜ相葉くんだったのか……」「相葉ちゃんの演技が学芸会レベル以下」などと酷評の嵐だ。初回は開始17分過ぎまで主人公が登場しないという異例の構成だったが、一部視聴者からは「貴族探偵が出てくるまでは良かった」という声が漏れてくる始末である。
「もともと相葉さんは演技が上手いイメージはなくバラエティ向きのメンバーですが、それにしても今回は目を覆いたくなるほど酷い。『貴族』というキャラクターを意識し過ぎたせいで役作りに失敗しているように感じられます。さらに演技派の豪華な脇役陣をそろえたことで、余計に相葉さんの演技が悪目立ちしている。そもそも貴族役に相葉さんが適任だったのかという疑問もあり、嵐のメンバーを主演に据えたいだけで起用してしまった制作サイドのキャスティングミスともいえそうです」(テレビ誌編集者)
これではいくら初回の視聴率が及第点となっても、次回以降は視聴者が離れてしまいそうだ。もし久々の初回二桁から急転直下、またも「月9最低視聴率更新」などという事態になれば悲惨である。
だが相葉の演技に問題があっても、視聴者を引き付け続けることは可能という見方もある。
「初回は主人公なのに相葉さんの出番が非常に少なく、その代わりに女探偵役の武井さんと刑事役の生瀬さんが物語の中心になっていました。この二人の掛け合いは『面白かった』と視聴者に好評。さらに癒し系の美しさを存分に発揮していた井川さんや召使い役の松重さんらの演技は見ごたえ十分でした。皮禸ではありますが、このまま『主人公がほとんど出てこない』というドラマにして、脇役陣が実質的な主役になれば視聴者の満足度は高くなりそうです。初回の異例の構成を見る限り、制作サイドは本当に『主人公要らず』の展開にするつもりなのかも……」(前出?テレビ誌編集者)
今年1月クールで元SMAPの木村拓哉(44)が主演したドラマ『A LIFE?愛しき人?』(TBS系)は、物語の途中から脇役だった浅野忠信(43)演じる「マサオ」が実質的な主役になり、いわゆる”キムタクドラマ”と一線を画したことが視聴者に好評だった。スポンサーやメディア宣伝向けに人気ジャニーズタレントを主役に配し、ドラマ本編は演技派の脇役がメインになる……そんなドラマ作りの手法が今後のトレンドになるのかもしれない。