東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)では16日、3号機付近で水蒸気とみられる白煙が大量に立ち上り、4号機では原子炉建屋4階で再び火災が発生した。周辺では高い放身寸線量を観測。東電は冷却のため同日午後も原子炉への海水注人を続けるとともに、使用済み燃料プールにも海水を人れる準備を進めた。
地震発生時に運転中だった1~3号機では原子炉の冷却機能が失われ、一部炉心溶融が起きた可能性が高く、1、3号機は水素爆発で原子炉建屋上部が崩壊。2号機も建屋内の原子炉格納容器の一部が壊れた可能性が高く、高レベルの放身寸性物質が外部に放出された。
定期点検中だった4~6号機も含め、原子炉の近くにある使用済み燃料プールも冷却できず、水温が上昇。蒸発して水位が下がり、燃料棒の被覆管が損傷して、同様に高レベルの放身寸性物質が放出される事態が懸念されている。(2011/03/16-16:11)