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「シネマ最前線」は日経エンタテインメント!誌がお届けする映画界のトレンド&マーケティング情報です。今週の映画興行成績と、週末公開される話題作について、隔週金曜日に掲載します。

 例年、正月明けの1~2月興行は強力なヒット作で盛り上がるものだ。2005年は『オペラ座の怪人』(興収42億円)と『オーシャンズ12』(36億円)、06年は『THE有頂天ホテル』(61億円)と『フライトプラン』(31億円)、07年は『どろろ』(35億円)と『幸せのちから』(27億円)。

 だが今年は、期待外れの興収の作品が相次いだ。最大のヒットは『L change the WorLd』の27億円。『デスノート』前編の興収は超えたものの、後編には遠く及ばなかった。『パイレーツ?オブ?カリビアン』のジョニー?デップの新作『スウィーニー?トッド』は20億円止まり。フジテレビ製作の『銀色のシーズン』は10億円、TBS製作の『チーム?バチスタの栄光』は15億円と、テレビ局製作の映画も振るわなかった。

 「このまま不振が続くのか」と関係者はやきもきしていたが、3月8日に公開された3本がヒット。映画界にとってはうれしい「春の異変」となった。

子供と若者が映画館に

 8~9日の2日間の動員は、『ドラえもん/のび太と緑の巨人伝』46万人、『ジャンパー』38万人(先行上映分含む)、『クロサギ』24万人。公開2週目の『ライラの冒険黄金の羅針盤』が25万人。4作品の動員数は計133万人で、今年最高を記録した。

 記録を支えたのは子供と若者。子供は『ドラえもん』『ライラの冒険』、女子中高生は『クロサギ』、20代は『ジャンパー』に足を運んだ。

 『ドラえもん』は最終的に35億円を見込む出足。毎年春に公開されて、30億円前後を稼いでおり、今回も期待通りの成績だ。

 『クロサギ』は山下智久主演で06年4~6月にTBS系で放送されたテレビドラマの映画化。東宝の調査によると、鑑賞動機で最も高かったのが「山下さんのファンだから」。ドラマの平均視聴率は約16%と決して高くはなかったが、山下人気で10代女性を引っ張った。

 『ライラの冒険』はギャガ?コミュニケーションズが社運をかけた作品。買い付け金額に20億円、宣伝費に20億円を投人したといわれる。目標とする観客動員千万人には届きそうにないが、最終的に興収30億円以上が見込まれる。

 今週末も話題作が公開される。ディズニーが実写とアニメを融合させて作ったファンタジー映画『魔法にかけられて』と、犬と少女の10年にわたる交流を描く『犬と私の10の約束』。どちらもターゲットは子供と若者で、彼らが春興行の主役といえる。

(文/日経エンタテインメント!編集部)

【最新ランキング】『ドラえもん』は最終的に興収35億円を見込む
先週先々週タイトル内容
1ドラえもん/のび太と緑の巨人伝苗木から生まれたキャラクター、キー坊とドラえもんたちが緑の星で大冒険を繰り広げる
2ジャンパー好きな場所へジャンプ(テレポート)する能力を持つ主人公と、彼の命を狙う謎の集団
31ライラの冒険 黄金の羅針盤人間とダイモン(動物の姿をした精霊)が共存する異世界を舞台に、少女が活躍するファンタジー
4クロサギ復讐のために、詐欺師を専門にだます詐欺師「クロサギ」が活躍するドラマの映画化
5 バンテージ?ポイント8人の目撃者による8つ視点で、大統領狙撃の真相に迫るサスペンスアクション
63ワンピース/エピソード?オブ?
チョッパープラス
人気アニメの映画化。雪に覆われた王国で、ルフィーたちが大冒険を繰り広げる
72L change the WorLd『デスノート』の名探偵Lの最期の23日間を追った番外編。監督?中田秀夫、主演?松山ケンイチ
84超劇場版ケロロ軍曹3人気アニメの映画化。地球侵略にやってきたカエル型宇宙人のドタバタ騒動を描く第3弾
96明日への遺言B級戦犯裁判を戦った岡田中将の実話に基づく感動作。主演?藤田まこと、監督?小泉堯史
107ガチ☆ボーイ事故に遭って以来、眠るとその日のことを忘れてしまう障害を負った青年が学生プロレスに挑戦
左が3月8~9日、右が前週末の全国の興行収人の順位(興行通信社調べ)

【今週末の注目公開作品】アカデミー賞で作品賞ほか4冠に輝く「ノーカントリー」
タイトル/内容上映館
犬と私の10の約束
犬が人間にしてほしい10の約束を題材に、犬と少女の10年に及ぶ交流を描いた感動作
丸の内ピカデリー2ほか
魔法にかけられて
アニメの世界のプリンセスが魔女に追放されて、現代のニューヨークへ。アニメと実写を融合させた作品
日劇3ほか
ノーカントリー
アカデミー作品賞受賞。偶然大金を手にした男、彼を追う殺し屋、そして保安官が繰り広げる人間模様
日比谷シャンテほか